現在は元気に間引き登校している元不登校児の高校生のここまでの道のりについて語るシリーズの6回目です。
前回は市の相談窓口に行って玉砕したお話を書きました。
これはかなりダメージ大きかったわけですが、どこかに頼れる場所が欲しい! と思った私は他にもいろいろ行ってみたのでした。
民間のカウンセラーさんや特別な教育をしている幼稚園、不登校児向けの通学可能な場所。
どこへ行っても、にょんさんのアンテナには引っかからず。もちろん母の私のアンテナにも。
どこに行っても対応してくださる方の根底に、
「こんな小さいうちから不登校=母の育て方が悪い・はたまた考えすぎ・甘やかしすぎ」
という考えがあるということが、私たちにはなんとなく伝わってきてしまうんですよね…
(これがHSPによるものだとわかるまでもう少しかかります…)
それでも夜な夜な探していた私は、絶望の中で一つの選択肢を見つけます。
それは「市」ではなく「県」の不登校相談機関でした。
県の不登園相談機関に母が行ってみた
なんとなく自分の住んでいるところの身近な窓口=市の相談機関しかないという勝手なイメージがありました。
だって、市にもあって―の、「県」の施設ということはどういうこと?と思いませんか。
市で手に負えない人が行くところ? それとも「市」から紹介があっていけるところ?
(大きな病院は紹介状がないといけない、と同じようなイメージないですか???)
なので半信半疑ながら問い合わせてみたところ、「ぜひいらしてください」という快い返事が!
まずは、母だけが面談に行くことになりました。
子どもを連れて行く前に、必ず母だけの面談が行われるというしくみだからです。
実はここは大切なポイントだと思います。
どういうところであれ、"相談"が伴うところは相性が大切。
母が自分で行って、会って話してみて「ここなら大丈夫」と思ってくれないと、子供に対するアプローチとか言っている場合じゃない。
たぶん、そんな理由なのではないかと思います。
そこでお会いした担当の臨床心理士さんは、とにかく私の話をじっくりと聞いてくださり、いらないアドバイスは決してせず。
何より、"生まれつき不安の強い子がいる"ということを理解してくれているということがとても安心しました。
苦労していることや学校との関わりについてもしっかりお話を聞いてくれた上で、具体的にアドバイスをくださり、さらに学校への働きかけまでしていただけるとのこと。
また、にょんがここに通えば、それは"出席"とみなされるとのこと。
こんないい場所があったなんて! と感激の嵐でした。
私がいいと思うと、にょんは必ず信じて受け入れます(今でもそう(笑))。
なので、次回にょんも連れてそのセンターにいくことになりました。
県の不登校相談機関はプロフェッショナルでした
いよいよにょんを連れてセンターへ。
母には母の、子供には子供の担当の心理士さんが付くのですが、にょんの担当の方は、いかにも子供がなつきそうな穏やかな若い方でした。
これまたスゴイ! と思ったのですが、その施設は特に子どものカウンセリングするとか、そういうことはまったくしません。
ひたすら子供としっかり向き合って遊んでくれるだけなのです。
たとえば、高校生などの大きい子だったら、毎回ゲームをして終わりって感じのようです。
にょんが不安か強いタイプだからでしょうか。
まずは、しっかりセンター内の施設を案内してくれました。
ちょっと大き目の場所で、体を動かして遊べる場所があったり、そこの遊具の説明や遊べる道具の説明から、すべてしてくれました。
そして、「お母さんと一緒がいい?」と聞いてくれて、もちろん「うん」と答えたので、私と私の担当の方と4人でプレイルームに行くことに。
きちんと気持ちを聞いてくれて、けっして無理強いしない。
本来は、にょんがプレイセラピーを受けている間、私は自分の担当の心理士さんとしっかりじっくり相談ができるのですが、落ち着くまではそんな状態です。
にょんもこのセンターが気に入り、週に1回、ここに通うことになりました。
少しも嫌がることもなく。
不登校の子供にとっては、自分が普通でないことを嫌というほどわかっていて、
周りの大人が平日に歩いている自分の姿を見て、どう思っているんだろう?
という不安が常に付きまとっています。
でも、ここに来ると、こうして平日にやってくる自分を当たり前のように受け入れてもらえるのです。しかも、本当なら勉強をしていなくてはならない時間に、本気で遊ばせてくれる。
そのことが、「私はおかしくないんだ」「それでもいいんだ」という気持ちにされてくれ、自己肯定感につながるのだと思います。
こうしてやっと、親子の心のよりどころができたのです。
不登校で悩んでいる皆さんに伝えたいこと
不登校で悩んでいるとき、学校はもちろん、相談機関や病院など、いろいろなところに心のよりどころを求めていかれると思います。
でも、たいていは打ちのめされます。
否定され、心が折れることと思います。
すべての人が、理解があってきちんと事実を事実として捉えてくれる力があるわけではないのです。
だから、どうか自分たちを理解してくれる場所に出会うまで、トライし続けてほしいのです。
手近なところだけでは見つからないことも多いので、視点を高くして、範囲を広げてみてください。
もし、千葉県民でそこってどこ??と気になった方はお問い合わせください。
先日も紹介した方が行ってみたところ、相変わらず良い所だったようです。